株式会社丸山製麺

2018年12月12日


取締役 丸山 晃司様

新しい領域に挑戦したかった。製麺事業をより厚くするためのM&A

当社は都内で業務用麺の製造販売を行い、駅構内のそば屋やラーメン屋、社員食堂、老人ホームなどに卸しています。ラーメンやうどん、そばなど200種類ほどの麺を用意しており、各店でオーダーメイドもできるようになっているところが特徴です。
これまで製麺事業に絞ってこだわりを持って行ってきましたが、私自身が前職のIT業界から家業である丸山製麺に戻って来たことをきっかけに、新しい領域にチャレンジすることを検討するようになりました。例えばうどんなどで使っている小麦粉を使って何か別の事業をする、ECサイトを作るといったような案も検討しましたが、前職で培ったマーケティングの知識を一番活かせると考えたのが、製麺事業で扱っている麺をいかして飲食店を経営することでした。
特徴のある飲食店を作ることで製麺のブランドを作り、自社の事業を厚くできるのではと考えました。とはいえ、0からブランドを作っていくのは時間も手間もかかるため、M&Aを検討することに。

ウィットさんに間に入ってもらえたことで、スムーズに進めることができた

飲食店を探すなら同業の方に紹介してもらうのが一番良いと思っていたのですが、私が自社に戻って来て日が浅いこともあり、なかなか紹介してくれるようなツテを見つけるのは難しいと感じました。そこでM&Aを希望している飲食店を紹介してくれるような、仲介会社のサービスを利用してみることに。
当初は飲食業以外も取り扱っている他社のサービスを利用していたのですが、飲食店のM&Aを見つけて問い合わせたところ、ウィットさんが担当されている案件に出会いました。
ウィットさんのように飲食店のM&Aを専門としているところであれば、もっといろいろと紹介してもらえるのではと考え、他社の利用を止めて、こちらとの契約に絞ることに。

飲食店をM&Aするにあたり、料理が美味しくてもお店を広く知ってもらうためのマーケティングがうまくいっていないところか、料理もマーケティングもきちんとされているところを引き継ぎたいと考えていました。4~5店検討しましたが、今回契約したうどん居酒屋の『石臼挽きうどん しゅはり』さんは経営もしっかりされていてメインのうどんも特徴があり、さらにもっと自社のうどんを広めていきたいという先方の考えもあったため、思いを引き継ぎたいと思いました。

ウィットさんには、スピーディかつ丁寧に進めてもらいました。逆に間に入ってくれなかったら、どうしていいかわからなかったかもしれません。実は以前、M&Aのアドバイザーを特につけずに話も進めたこともあったのですが、M&Aは大切な事業を売却したり買収したりと、繊細な話も多いです。感情的になってしまう部分もあり、なかなか前に進みませんでした。間に入ってもらうことでクッションが入り、話し合いがスムーズになったと実感しています。

『石臼挽きうどん しゅはり』さんを紹介してもらったのは2018年5月くらいですが、7月ごろに正式な契約を進めることが決定し、先方に会って具体的な話がスタートしました。とはいえ、6月くらいには先方の決算状況などを把握していたため、9月には締結。3か月ほどで株式譲渡が完了しました。

お互いの意思疎通やデータのやり取りが早かったことも、滞りなく進められた理由なのではと思っています。どんぶり勘定の飲食店が多い中、先方が細かな部分までデータ化し、すべて把握できるようになっていたので、確認も早かったです。

事業の掛け合わせで大きくなれる。今後の方針を複数検討中

『石臼挽きうどん しゅはり』をさらに広めていくため、現在は4つほど事業の展開を検討しています。直営店を増やすこと、フランチャイズ展開、うどんを扱う和食店や居酒屋への卸事業、海外展開などです。海外に至っては、ラーメンの出店は多いですが、うどんはまだまだ開拓の余地がありますし、特にうどん居酒屋の業態はブランドが作りやすいです。また、株式譲渡以前から働いてくれているスタッフの皆さんと従業員面談もしています。現場の方がどうしていきたいかを聞き、目線を合わせ、こちらのやりたいこととスタッフがやりたいことをすり合わせていけたらと考えています。

M&Aを行ったことで、事業がスピード化していっていることを実感します。飲食店という新しい事業形態を持つことができ、自社事業の拡大に繋げることができました。同業種のM&Aは足し算していくイメージですが、異業種であるからこそ、掛け算で事業を伸ばせています。

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