飲食店でアルバイトを雇うメリットとデメリットはどのようなものですか?
接客業である飲食店はスタッフの人数も重要です。人手不足でお客様の対応が十分にできないとお店の評判が下がりかねません。ここでは正社員ではなくアルバイトを雇うメリットとデメリットに加えて、いくつかの注意点をご紹介します。
【メリット】
アルバイトを雇うことのメリットは、人件費を最適に抑えることができることです。飲食店を経営する際は人件費が店舗運営の経費で多くの部分を占めます。そのため時間帯によって効率的にスタッフを配置して無駄な人件費をかけない工夫が必要です。自身の予定や都合に合わせて時間を調整しながら働くアルバイトであれば、お店が忙しい時間帯に合わせて働いてもらうことができ、最小限の人件費で済ませることができます。実際にどれくらい人数を雇えばよいのかについては、「従業員は何名必要?」をご参照ください。
【デメリット】
デメリットは、アルバイトが正社員と比べてお店と関わる時間が短いため、お店に対する所属意識が薄くなるケースがあることです。所属意識が薄まると、責任感の低下や早期に退職してしまう理由にもつながります。正社員やアルバイトに関わらず、スタッフ同士の仲間意識を強めたりすることで改善していくと良いでしょう。
【注意点】
アルバイトを雇う際には、正社員の雇用と同じように労働関係の法令(労働基準法、労災保険法、パートタイム労働法など)を守る必要があります。そのため、採用する際にはアルバイトに対して労働条件を通知しなければなりません。労働基準法では以下の項目を通知することが義務付けられています。
- 労働契約の期間
- 仕事をする場所、仕事の内容
- 勤務時間、残業の有無、休憩時間、
休日・休暇、交替制勤務の場合のローテーション - 賃金の決定、計算と支払の方法、締め切りと支払い時期
- 退職に関すること、解雇事由
また、パートタイム労働法では以下の項目が挙げられています。
- 昇給の有無
- 退職手当の有無
- 賞与の有無
労働条件を通知することの他に、労災保険はアルバイトや正社員関係なく、必ず加入させなければいけません。社会保険(健康保険・厚生年金保険)、雇用保険は一定の要件を満たす場合に加入する必要があるので、採用するアルバイトスタッフの働く時間と期間によって判断して加入してください。具体的な加入要件は、社会保険は年金事務所、雇用保険はハローワークで知ることができます。
アルバイト雇用はとても有用ですが、人によって働く時間や時給などの労働条件が違うため、それぞれに適切な対応をしなければなりません。雇う側は法律に定められたことをしっかり守って採用を行いましょう。