飲食店経営者として知っておきたい法律はなんですか?
飲食店を経営するのに知っておきたい主な法律には、食品管理や労働に関する法律が挙げられます。
食品管理関連の法律には、食品衛生法、食品リサイクル法があります。
飲食店を経営する際に最も知っておかなければならないのが食品衛生法です。国民の健康を守るため、食品の安全性の確保について定められている法律です。新規開業時に行わなければならない保健所への営業許可の申請はこの食品衛生法に基づいています。
食品リサイクル法は、食べ残しや売れ残りの他、製造過程において発生する廃棄食品の発生量の抑制や減少を目指すとともに、食品関連事業者による飼料や肥料などへの再利用を促進するという趣旨で施行される法律です。この食品関連事業者とは、食品製造・加工業者や卸売・小売業者、飲食店といった食事の提供を行う事業者を指します。
労働関連の法律には、労働基準法、労災保険法、パートタイム労働法があります。これらは人を雇用する際に重要になる法律です。
労働基準法は、労働時間、休日、賃金など従業員の労働条件について必要最低限の基準が定められている法律です。労災保険法は正式には労働者災害補償保険法といい、労災保険を規定するものです。労働者である従業員が業務上、あるいは通勤によって負傷したり病気になった際に労働者やその家族を保護するためにある法律です。パートタイム労働法とは、パートタイム労働者の雇用環境の整備や、働きに応じた公正な待遇などを目指して作られた法律です。
また深夜以降にもアルコール類を提供する店舗は、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)の対象となるため、この法律についても知っておく必要があります。
他にも店舗の賃貸借契約に関わる借地借家法や、健康保険及び厚生年金保険法、独占禁止法、消防法、景品表示法の他、所得税法や法人税法、地方税法などの税金に関するものまで、飲食店経営において知っておくと良い法律はいろいろとあります。必要に応じて学んでおくようにすると良いでしょう。