損益分岐点はどうすれば算出できるのでしょうか?

損益分岐点は、固定費÷(1-変動費率)で求めることができます。

損益分岐点とは黒字になるか赤字になるかの分かれ目であり、売上高と総費用とがちょうどプラスマイナスゼロとなる売上高のことを指します。損益分岐点は売上をあとどの程度上げれば黒字になり、あるいはどの程度下がったら赤字になってしまうかということの目安となります。

損益分岐点を算出するためにまずしなければならないことは、すべての費用を固定費と変動費に分けることです。固定費は店舗家賃や人件費(役員報酬や正社員の給与)など、売上の増減に関係なく固定してかかる費用のことです。水道光熱費の基本料金、リース料や支払利息なども固定費に含まれます。一方変動費とは売上により変動する費用のことで、飲食店では料理の原材料費や使用した分の水道光熱費、人件費の中でも正社員以外のアルバイト、パートの給与などがこれにあたります。変動費率は変動費÷売上高で求めます。

固定費、変動費率がわかったら、あとは損益分岐点の計算式にそれぞれの数値を当てはめるだけです。

損益分岐点を上回る売上が儲けとなるため、一般的に損益分岐点は低いほうがいいと考えられています。つまり、損益分岐点をより低くすることができれば、利益を出しやすくなるということです。損益分岐点を低くする方法としては、固定費あるいは変動費を下げるという方法、販売メニューの価格を上げて売上を増加させる方法などが挙げられます。

固定費、変動費の削減方法は店舗によって様々ですが、固定費を削減する際に考えられる方法としては、店舗家賃やリース料の引き下げ交渉を行うことや、不要な設備を減らすことなどがあります。また変動費を下げる方法としては、料理に使用する食材を見直して原材料費を抑えることの他、アルバイトやパートのシフト管理を徹底することで無駄な人件費を減らすということも考えられます。メニューの価格を上げる場合には、その値段でも消費者が購入してくれるかどうかということを見極めることも大切です。

損益分岐点は最低限の売上の把握や必要なコストカットの指針となります。しっかりと把握して、経営計画に役立てましょう。

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