飲食店の粗利益率はどのように計算すればいいのでしょうか?

飲食店の粗利益率はどのように計算すればいいのでしょうか?

粗利益・粗利益率の計算式

粗利益および粗利益率は、下記の計算式で算出することができます。

売上高-売上原価=粗利益
粗利益÷売上高×100=粗利益率

粗利益とは「売上総利益」ともいい、売上から仕入れを引いた大まかな利益のことを指します。また粗利益率とは「売上高総利益率」とも呼ばれ、この数字が高いほど効率良く粗利益を出せているということになります。

売上高について

飲食店の粗利益を計算する際の売上高については、客席数×客席稼働率×客席回転数×客単価×その月の営業日で計算することができます。客席稼働率というのは、例えば4名座れるテーブルに2名の客が座った際に生じてしまう空席を考慮するもので、総客席数のうち稼働している席の割合を表します。そして売上原価の部分には、料理の原材料費を当てはめて考えることになります。例えば、原材料費100円の料理を1品500円で売った場合には、粗利益率は500-100=400円となり、粗利益率は400÷500×100=80%という計算になります。

原材料費の考え方のポイント

原材料費はその月に使用した材料費を指しますが、飲食店での原材料費についての考え方は様々です。ポイントとして挙げられるのは、その月に受け入れた材料の仕入れ値だけでなく食材の在庫も原材料費としてしっかりと把握しておくことです。そうすることにより、より正確な原価管理を行うことができます。また実際の店舗運営では調理の際のミスや発注の間違いなどによる食材のロスも大いに考えられます。そのため原材料費の厳密な計算は難しい部分ですが、各メニューに使用する材料の仕入れ値、分量などからそれぞれの料理にかかる原材料費をあらかじめ算出しておくと、売上原価を把握する上で有効な指針となります。

業種別の粗利益率

TKC経営指標(平成27年3月~5月決算)では、飲食サービス業の業種別粗利益率は中華料理店-70.1%、そば、うどん店-68.2%、ラーメン店-67.5%、酒場、ビヤホール-65.7%、日本料理店-64.2%、専門料理店を除く食堂、レストラン-59.8%、すし店-58.4%というように、概ね60~70%程度となっています。

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