飲食店を開業するにはどのような資格が必要ですか?

飲食店の開業に必要な資格は、食品衛生責任者と防火管理者の2つです。しかし取り扱う食材によっては、特殊な資格や許可が必要となる場合もあります。詳しくご紹介しましょう。

【食品衛生責任者】
食品衛生法により、飲食店では施設ごとに営業許可を取り、さらに食品衛生責任者を置くことが義務づけられています。こちらの資格は、各都道府県にある食品衛生協会にて年に3~4回ほど開かれる講習を受講することで取得できます。地方によって講習の頻度が異なるため、近くの食品衛生協会に確認をとりましょう。講習の内容は全国共通で、公衆衛生学を1時間、衛生法規を2時間、食品衛生学を3時間の計6時間です。また調理師や栄養士の資格を持っている人は講習会が免除され、食品衛生責任者の資格を取得することができます。

ちなみに食品衛生責任者とよく似た名称の食品衛生管理者という資格もありますが、こちらは全くの別物です。衛生管理者は厚生労働省によって管理され、主に加糖粉乳、調製粉乳、食肉製品、魚肉ソーセージなどを製造や加工する業種に必要な資格です。混同しないよう注意しましょう。

【防火管理者】
収容人数が30名を超える規模のお店の場合、消防法に基づき、消防署にて防火管理者の資格を取得しなければなりません。防火管理の意義や防火管理に関わる訓練及び教育、消防計画などといった内容の2日間(10時間)の講習を受けましょう。ちなみに講習にかかる時間は、会場の利用可能時間や地域特性を踏まえた重点講習内容などによって異なります。事前に確認しておきましょう。

【特殊な食材を扱う上で必要な資格や許可】
ふぐを取り扱う場合は上記2つの資格とは別に、ふぐ調理師の資格が必要となります。さらにふぐ取扱所認証申請書や、ふぐ加工製品取扱届及び留出時確認書も提出しなければなりません。またふぐ調理師の資格を得るためには調理師免許が必須となります。自身のお店でふぐ料理を提供したい場合はまず調理師免許を取得しましょう。

加えて生牡蠣(なまがき)を取り扱う場合にも、特殊な許可が必要となる場合があります。地域によって異なりますが例えば東京の場合ですと、営業所所在地を管轄する保健所長へ届け出をしなければなりません。

上記の他にも、取り扱う食材や営業形態によって必要となる資格や許可があるのです。開業したいお店に合った資格を取得し、許可を申請しましょう。

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